当院周囲(品川区)で、百日咳が散見されます。
調べてみると東京都全体でも百日咳感染症が増えているようです。
23区内では世田谷区、文京区、品川区で多くなっています。
百日咳の診断はなかなか難しいのが現状です。
年少児であれば、発作性の激しい咳込み(レプリーゼ)があるので診断は比較的容易ですが、年長児、成人では特徴的な咳込みがない場合も多く、気づかないうちに感染源になっている事もあるので注意が必要です。
診断は、咽頭ぬぐい液を使い、百日咳を高い感度で検出できるLAMP法で検査します。
百日咳の有効な予防法は予防接種です。
現在の日本では定期予防接種で、概ね2歳までに4種混合ワクチン(ジフテリア、百日咳、破傷風、ポリオ)を4回接種します。
しかし、百日咳の予防接種による免疫効果の持続は5~10年程度と考えられています。
現在11歳頃に接種するのは、DTワクチン(ジフテリア、破傷風)ですが、ここに百日咳を追加したDTaPワクチンを接種することも検討されています。
長引く咳でお困りの方、どうぞご相談ください。