近年、脂肪肝が急増しています。健診受診者の約25%が脂肪肝であるという報告もあります。

脂肪肝はアルコール性と非アルコール性の2つに分ける事が出来ます。

最近は肥満の増加とともに、非アルコール性脂肪肝が増えてきています。

さらに非アルコール性脂肪肝を原因とした肝硬変、肝がんも増加しており、肝移植の原因として、B型,C型肝炎等のウイルス性肝炎を抜く可能性も出ています。

脂肪肝の中で、ほとんど進行しないタイプと肝硬変→肝がんに移行するタイプを区別するにはどのようにしたらよいのでしょうか。

肝硬変というのは、肝臓の細胞が固くなり、線維化を起こしていく病気です。

つまり、肝臓の細胞の線維化の程度が、今後の予後に重要な因子といえます。

確定診断は、肝臓に直接、針を刺して組織検査をする肝生検です。

しかし、肝生検は簡単にできる検査ではありません。

そこで、他の方法で肝臓の線維化を調べられないか。と研究が進んでいます。

超音波等で脂肪肝と診断されたら、ウイルス性肝疾患、アルコール性肝疾患でないかを確認します。

次に肝臓に線維化がおこっていないかを確認します。

FIB-4やNAFLD fibrosis scoreという予測式を使って判定します。

特にFIB-4は、「年齢」「AST」「ALT」「血小板」の4つの数字がわかれば良いので、簡便に計算できます。

そこで、中・高リスクと判断すれば専門医療機関で精査するという流れになります。

健康診断で「脂肪肝」と判定された方は、そのままにせず一度ご相談ください。

さいとうファミリ-クリニック