2014年に水痘ワクチンが定期接種化されて、お子さんの水痘(水ぼうそう)患者さんが減りました。

その事で水痘帯状疱疹ウイルスに暴露される機会が減り、成人の帯状疱疹患者さんが増えています。

帯状疱疹に罹ると、50歳以上の患者の約2割が「帯状疱疹後神経痛」に悩まされると言われます。

帯状疱疹後神経痛は、疱疹が治った後も長期間続くことがあり、神経ブロック、鎮痛剤、抗うつ剤などが必要なこともあります。

帯状疱疹の予防ワクチンですが、50歳以上の方が対象で、2016年3月から既存の「生水痘ワクチン」が帯状疱疹の適応拡大になり、現在も接種しています。

2020年1月に「シングリックス」という不活化ワクチンが発売されました。 「シングリックス」の方が、帯状疱疹予防、帯状疱疹後神経痛予防、共に「生水痘ワクチン」を上回った成績を残しています。

しかしながら、「生水痘ワクチン」が1回接種で8000円+税に対し、 「シングリックス」は2回接種で1回2万円+税と約4倍の値段がします。

さらに副反応(接種した部分が赤く腫れる)の出現率も「生水痘ワクチン」より頻度が多いです。

「高い予防効果(シングリックス)」か、 「1回接種で安くて副反応が少ない(生水痘ワクチン)」。

どちらを選ぶかは接種される方のご意向を伺いながら決めていきます。

帯状疱疹予防について、どうぞご相談ください。

さいとうファミリークリニック