「いわゆる下の血圧(拡張期血圧)が高いのは、大丈夫でしょうか?」 とご質問を頂くことが時々あります。
結論をいえば、下の血圧は少々高くても大丈夫です。
理由は、拡張期血圧が高いケースは、動脈硬化の進んでいない方が多く、特に若年、中年の方に多い傾向があります。
元々若年者は心血管のリスクが低いので拡張期血圧が少々高くても、あまり問題になりません。
それでも拡張期血圧が100mmHgを超えてしまうケースは、心タンポナーゼ、収縮性心膜炎、高度の大動脈弁狭窄症が考えられますが、この場合は心不全症状等が出るので見逃される事は通常ありません。
BP120~130/90程度であれば経過観察で問題ありません。
高齢者で拡張期血圧が高いケースで一番考えられるのは、腎血管性高血圧症です。
しかし一般的に、高齢になると、動脈の弾性が低下してきて、逆に拡張期血圧は低くなりますが、拡張期血圧が低くても心臓に大きな影響はありませんので、経過観察をしていきます。
さいとうファミリークリニック