3月になり、品川区胃がん内視鏡検診を受けられる方が増えています。
最近の「胃がんのトピックス」ですが、「ピロリ除菌後胃がん」が増えている事があげられます。
2013年に、ピロリ感染胃炎の除菌が保険適応にとなり、年間約150万人の方が除菌を受けています。
その結果ピロリ除菌により、胃がんリスクは半分に減っているという事がわかってきました。
しかしピロリ感染胃炎では、「粘膜の萎縮」や「腸上皮化成」といった胃粘膜へのダメージがあり、胃がん発生のスイッチが入ってしまっている可能性があります。
一旦スイッチが入ってしまうと、除菌しても「癌化」を止める事はできません。
除菌をした場合でも、定期的な胃内視鏡検査が必要です。
ピロリ感染中の胃がんと、除菌後の胃がんでは、除菌後の胃がんを見つける事の方が難しいです。
除菌後の胃がんは、胃がんの中に正常な粘膜が混じってくる事も多く、典型的な胃がんの様相を呈してこないことも多く経験します。
またピロリ菌未感染胃がんは、胃がんの約1%と非常に稀な疾患ではありますが、印環細胞がん(未分化がん)のように悪性度の高いがんや、分化がんでいえば胃底腺型がんなど、ピロリ未感染のきれいな胃粘膜から発生してきており、注意が必要です。
これからは、「ピロリ除菌後の胃がん」や「ピロリ未感染胃がん」が増えてくることが予想されています。
胃の調子が悪い等の症状がある、胃がん内視鏡検診について、どうぞご相談ください。
当院では消化器内視鏡専門医である院長が、すべての胃内視鏡検査しております。