禁煙治療薬であるチャンピックス錠の一部に、「N-ニトロソバレニクリン(発がん性物質)」が検出され、2021年6月から全世界的にチャンピックスの出荷が停止されています。
新年を迎えるタイミングで、禁煙治療を始める方が毎年多く来院されるのですが、今年はチャンピックスを使用した禁煙治療は残念ながらできません。
現在、製薬会社と国が安全性の担保を協議している状況です。
チャンピックスは全世界的に発売しているお薬なので、協議には相当の時間がかかると考えられ、現時点でチャンピックスの供給は早くても2022年後半以降になるとアナウンスされています。
禁煙治療薬は、チャンピックスの他に体に貼付する「ニコチネルパッチ」があります。
こちらは市販薬として薬局で販売されています。
ニコチネルパッチ20mg(6W)→ ニコチネルパッチ10mg(2W)
計8Wで禁煙するという治療です。
保険診療のニコチネルパッチ治療もあります。
ニコチネルパッチ30mg(4W)→ニコチネルパッチ20mg(2W)→ニコチネルパッチ10mg(2W)
保険診療のニコチネルパッチ療法は、パッチの用量が違います。
1日40本~60本もタバコを吸ういわゆるヘビースモーカーの方はニコチネルパッチ30mgから始めた方がいいかもしれません。
しかし、まずは市販のニコチネルパッチを試してはいかがでしょうか。
ニコチンガムも市販されていますが、タバコは止められたが今度はニコチンガムが止められないという方もいるので、パッチの方をお勧めします。
禁煙治療が再開になった折には、HPでお知らせいたします。