新型コロナ感染者数が、過去最高の人数を日々更新しています。
行動制限なし、飲み会も実質OKであれば、感染者数が爆発的に増えるのは予想されていた事です。
医療従事者、その家族にも感染は拡がり、ベッドは空いているのに、スタッフが不足して入院できない。という事が起こっています。
いわゆる病床使用率が、東京都で55.4%(2022.8.3)なので、まだ半分残っているから、安心という訳ではありません。
実際、新型コロナ感染症以外の病気でも入院するのは困難になっています。
今、年配の方が転んで骨折しても入院の受け入れ先を探すのは大変難しいと思います。
いわゆる「医療崩壊」がおきています。
ではコロナ感染者の多い海外では医療崩壊が起きていないのでしょう。
それは、日本と欧米の医療のアクセスの差が原因だと思います。
欧米では、医療費がものすごく高い、フリーアクセスが原則できないなど、誰でも気軽に医療機関にかかれる訳ではないのです。
日本は国民皆保険制度があるので、誰でもどこでも医療が受けられるので、発熱すれば、まず医療機関にアクセスします。
気軽に医療機関を受診できるというのは、本当に素晴らしいことで、これが欧米との死亡率の差に出ていると思います。(アメリカ致死率1.1%、イギリス0.8%、日本0.2%)
海外では発熱したら、検査キットで自分で検査して、コロナ陽性であっても、リスクが無ければ、市販の解熱剤を内服して自宅療養というスタイルになります。
東京でも「東京都陽性者登録センター」が2022年8月3日に開設されました。
自宅で抗原キットなどで自主的に検査して、陽性が判明した方は、オンライン登録すると、センターの医師が内容を確認して、発生届を保健所に提出するシステムです。
薬は処方されないので、市販薬を利用します。
当面、重症化リスクの少ない20~29歳の方限定で開始(2022年8月4日現在)です。
このシステムの対応年齢が順次拡大していけば、状態は安定しているが、発生届だけ出してほしい為に発熱外来を受診する必要が無くなります。
限りのある発熱外来、発熱病棟をうまく利用していくために、みんなで協力していく必要があると思います。