高コレステロール血症の方に、お薬の内服を提案すると必ず聞かれる質問です。
結論から言えば、「ある程度の期間、内服を続けた方がメリットが大きい」です。
勿論、食事、運動等の生活習慣の改善で薬をやめられる方もいます。
しかしながら、当院でコレステロールの内服を提案させていただく方は、以下のすべてを満たす方が多いです。
①コレステロール高めが、何年も続いている
②生活習慣改善の努力もしたが下がらない
③頸動脈エコー検査で、プラーク(LDLコレステロールの塊)の存在を確認
このような方は高コレステロール血症の治療を開始した方がよいと思います。
いつまで、内服するかという事ですが、このような研究があります。
コレステロール治療中で、推定余命1年の380人を「治療継続群」と「治療中止群」に分けて死亡率を比較した研究です。
結果、両者に差がでなかったという結果でした。
つまり癌の末期や終末期医療になれば中止する選択肢もでてきます。
一般的には75歳以上の高齢者でも、高コレステロールの治療薬スタチン製剤を内服していた方が、全死亡率および心血管死亡リスクは下がるとの結果が出ています。
それまでは高コレステロールの治療を継続していく方がメリットが多いと思います。
高コレステロール血症は、コレステロールの高い体質もあります。
ご家族(ご両親、ご兄弟)で脳梗塞、心筋梗塞をお持ちの方は、早めのケアをお勧めします。